大津市 いじめ自殺 7月5日分

被害届3度受理せず 中2自殺 大津署「立件難しい」
産経新聞 7月5日(木)14時52分配信

 大津市のマンションで昨年10月、市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が飛び降り自殺した問題で、いじめに遭っていた男子生徒が同級生から暴行を受けているとして、父親(46)が滋賀県警大津署に被害届を提出しようとしたが、3回も受理を断られていたことが5日、関係者への取材でわかった。

 父親は、男子生徒の死亡後に市教委が実施したアンケート結果や、複数の生徒から聞き取った暴行などの目撃情報を証拠として、男子生徒が自殺した直後の昨年10月に2回、市教委が男子へのいじめを認めた後の12月に1回、同署に被害届を提出したいと相談したが、当時の署の担当者に「被害者が死亡しており、刑事事件として立件するのは難しい」と受理を断られた。

 父親は「親として、自ら命を絶った息子のためにできることをやり尽くしたかった。自分ではいじめをした同級生に、事実を確かめられない。学校や警察にお願いしたかったのに、なぜだめなのか」と話す。

 県警大津署は取材に「事実関係を確認してからコメントしたい」としている。

 滋賀県では昨年11月、高島市の市立中の男子生徒を全裸にさせ、携帯電話で写真を撮影したうえ暴行し、排泄(はいせつ)物を持たせて教諭の車にすりつけさせたとして、県警高島署が暴力行為処罰法違反などの疑いで、同級生3人を逮捕している。

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大津・中2自殺:聞き取り、数人で中断 市教委「慎重に事実確認」 /滋賀
毎日新聞 7月5日(木)15時31分配信

 大津市で昨年10月、同級生からいじめを受けていた市立中学2年の男子生徒(当時13歳)の自殺後、生徒16人が学校のアンケートで「(男子生徒が)自殺の練習をさせられていた」と回答したと市教委が認めた4日。市教委は数人への聞き取りだけで調査を打ち切った点について、「慎重に事実確認を積み重ねた」と妥当性を強調した。
 市教委によると、記名回答した4人に対し、保護者の了解を得て1回ずつ補足質問。伝聞情報を元に数人に追加で聞き取りし、「情報の発信者と思われる1人の生徒にたどりついたが、現場を見た生徒はなかった」として「信ぴょう性が低い」と判断したという。実際の聞き取り人数などの詳細は「少なくとも5人以上。確認の文言など詳細は分からない」と明言しなかった。
 市教委には同日、「自殺の練習」の回答を把握しながら昨年11月の記者会見で公表しなかったとの報道を受け、市民らから抗議の電話とメールが160件以上(午後6時現在)寄せられた。「本当に調査を徹底したのか」「隠そうとしたのではないか」などの内容が多かったという。【加藤明子】

7月5日朝刊

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