大津いじめ 越市長「遺族が受け入れてくれる段階で謝罪したい」
産経新聞 2012年7月21日(土)2時31分配信
大津市立中学2年の男子生徒自殺問題で、同市の越直美市長(37)は20日、産経新聞のインタビューに応じ、「ご遺族は市に対して不信感を持っている。曖昧な状態で謝罪したくはない」とし、市が設置する外部調査委員会で十分調査したうえで「遺族が受け入れてくれる段階で謝罪したい」と述べた。
遺族がいじめが原因として市などに損害賠償を求めた訴訟で、市側は17日、有識者による外部調査委員会で男子生徒へのいじめの実態を調べたうえで、和解したいとの意向を伝えた。越市長は同日「遺族におわびしたい」との意向を示していた。
外部調査委は今月中にも市長部局に設置する予定で、運営は独自に行う。メンバーとなる委員について市長は遺族の意向を最優先するとしており、「現在十数人がリストアップされており、最終的に3〜5人に絞り込む」との考えを明らかにした。市は調査には少なくとも4カ月かかるとみている。
一方、越市長は今年3月、男子生徒が通っていた中学校の卒業式で小学校と高校時代にいじめを受けていたと告白した。男子生徒の自殺が大きな社会問題になり、「昔はいじめがないことがいいことだと思っていましたが、いじめはどこにでもある問題だと改めて気付いた」と述べた。その上で「いじめはあるんだという前提で、周りの大人がどこまで注意深く見ていけるかが大事」と強調した。
——
姿隠す大津いじめ担任 学校は「何喋るかわからない」と危惧
NEWS ポストセブン 2012年7月21日(土)7時5分配信
滋賀県大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺したとされる事件は、騒動になって以降、担任教師の男性は表に出なくなっている。最大の問題は、この担任教師の教育的無関心が事件の背景にあることを知りながら、彼の存在をひた隠しにしようとする学校と教育委員会の姿勢にある。
学校側には「本人が批判の矢面に立てば、何をしゃべるかわからない」(前出の学校関係者)との危惧があるようだが、そうした学校の隠蔽体質を、なぜ教育委員会が許しているのか。
「説明会見に出ている市教委の沢村憲次・教育長は、2代前の同校の校長だったんです。彼にとっては、同校は身内みたいなもの。客観的な対応なんてできるはずがありません」(PTA関係者)
教育委員会は担任教師について、「生徒のトラブルは、生徒指導の教員などを交えて3、4人で協議したという報告書があるので、担任に任せっきりにしていたわけではない。骨折の事件(昨年夏、柔道の授業中に生徒の怪我を放置した疑い)については把握していない」と述べている。
そうした対応を見ると、生徒を第一に考えるという教育者として大切な部分が決定的に欠けているのではないかと思わざるを得ない。守りたいのは生徒ではなく、学校と教師の体面だけなのである。
※週刊ポスト2012年8月3日号
——
中2自殺 「不安な思いさせた」 終業式で校長が謝罪
産経新聞 2012年7月21日(土)7時55分配信
自殺した男子生徒が通っていた大津市の中学校で20日、終業式が行われた。在校生ら約860人が出席。講話の中で校長は「みなさんに不安な思いをさせ、不信感を与えてしまったことをおわびします」と謝罪。生徒の前に教員を並ばせて「かけがえのない命が失われたことは悔やんでも悔やみきれません。今できることは早く正常な学校に戻すことです」と訴えた。
一連の問題が発覚して以降、学校には爆破予告やカッターナイフの刃が入った封筒が届いたりするなどの被害が相次ぎ、警備員が巡回する状況が続いている。
—-
大津いじめ 目撃生徒の訴えを担任無視「そんなのほっとけ」
産経新聞 2012年7月21日(土)7時55分配信
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が飛び降り自殺した問題で、男子生徒と同じクラスだった中学3年の女子生徒(15)が産経新聞の取材に応じ、男子生徒がトイレでいじめられているのを目撃した際、担任教諭に止めに入るよう訴えたが、「そんなのほっとけ」と言われたと証言した。滋賀県警はすでに担任教諭からいじめに関して聴取していたことも判明した。
証言した女子生徒は男子生徒が自殺前に学校の窓から飛び降りる練習をさせられているのも目撃。元同級生らに強要され、自宅でも自殺の練習をさせられているのを他の生徒から聞いたという。女子生徒の訴えに担任は「今から帰りのホームルームやし、貴重品を配るのが先」と相手にしなかったという。県警は夏休み初日の21日にも男子生徒と同学年だった在校生ら約300人の聴取を開始する。
—-
小中の取り組み再点検 いじめ問題で県教委指示 群馬
産経新聞 2012年7月21日(土)7時55分配信
大津市で中学2年の男子生徒が自殺した問題を受け、県教育委員会は20日、全ての公立小中学校に対し、いじめ問題への取り組みを再点検するよう求める通知を出したことを明らかにした。通知は18日付。
県教委によると、通知では、いじめの実態把握方法を再点検するよう各校に要請。暴行や恐喝など法に抵触する行為があった場合は、学校が早期に警察に相談することも求めた。
県教委では、平成22年10月に桐生市新里東小6年の女子児童が自殺した問題を受け、同年11月から毎月、全公立小中学校を対象としたいじめの実態調査アンケートを実施している。
県教委義務教育課では「大津の問題を人ごととしないよう、注意を呼びかけた」としている。
一方、自殺した桐生市新里東小6年の女子児童の両親が、桐生市と県を相手取り損害賠償を求めている訴訟への対応について、同課は「(請求棄却を求めた)主張内容を変えることは桐生市と協議していない」と説明し、引き続き争う方針を示した。
——
中2自殺問題、文科副大臣が対策などで支援表明
読売新聞 2012年7月21日(土)9時11分配信
大津市立中学2年の男子生徒が自殺した問題で、奥村展三・文部科学副大臣は20日、同市などを訪れ、真相究明やいじめ対策について、「国全体にかかわること」と述べ、積極的に支援する方針を表明した。
奥村副大臣は市役所で、越直美市長に、「学校は(情報を)囲い込んでしまいがちだ。もっと公開して理解を求める必要がある」と、市と市教委との連携の必要性を強調。沢村憲次・市教育長には、生徒の心のケアや保護者との信頼関係を再構築するよう求めた。
これに対し、越市長は「残念ながら学校、市教委の調査が不十分だった」と釈明し、連携方法を見直していることを説明した。
奥村副大臣はこれに先立ち、嘉田由紀子知事と会談。嘉田知事から「全国知事会で、教育委員会の独立性は重要だが、首長部局との連携も大切という話が出た。国も(教育委員会)制度の見直しを」と求められ、「制度、運用方法とも検討しないといけない」と応じた。
—–
中2自殺、外部調査委の会合非公開に
読売新聞 2012年7月21日(土)10時5分配信
大津市立中学2年の男子生徒の自殺問題を受け、市は近く設置する外部調査委員会について、会合を非公開とすることを決め遺族側に伝えていたことが、市関係者への取材でわかった。
同委員会は越直美市長が設置を表明。遺族側は会合の公開を求めていた。非公開の理由について市は「個人情報を扱うため」としており、内容は報告書にまとめて公表するとした。
また、委員の人選は「遺族側からの推薦を受けたうえで、市が適切な人物を選ぶ」とし、従来の方針通り「大学教授、臨床心理士、弁護士等とする」と、遺族側に回答している。
遺族側弁護士は「遺族は市教委や学校に不信感を抱いており、委員会の経過を見守りたいとの思いを重視してほしい」と話している。
—–
大津・中2自殺:いじめ「自分も経験…」 知事、過去明かし撲滅へメッセージ 一人で悩まないで /愛知
毎日新聞 2012年7月21日(土)10時43分配信
大津市で中学2年の男子生徒が自殺した問題を受け、大村秀章知事は20日、いじめ撲滅へのメッセージを発表した。自らも小学校の時にいじめを受けていたといい、「いじめはエスカレートするので大人が早期に見つけ、解決すべきだ。いじめに遭ったらどんな小さなことも相談して」と呼びかけた。
メッセージは「いじめられて苦しんでいる君も、一人で悩まなくていいんだよ。力になってくれる人が必ずいます」などと語りかける内容。県のホームページに掲載するほか、県教委などを通じて各家庭に配布される。
大村知事は小学校入学前に犬に顔をかまれ、治療後に縫い目が残り、いじめられたという。記者会見で「いじめに『負けちゃいけない』という思いが今の強い性格を作った」と振り返り、「いじめる方は面白がるし、いじめられる方はどんどん追い詰められる。ぜひ(いじめについて)夏休みに話し合ってほしい」と話した。
県は年中無休の「いじめほっとライン24」(0570・078・310)で、午前10時〜午後10時は学校生活の相談、午後10時〜午前10時は臨床心理士がいじめの相談を受け付ける。【三木幸治】
7月21日朝刊
—–
大津・中2自殺:いじめ問題受け、全児童生徒にアンケート 来月上旬までに−−知事 /三重
毎日新聞 2012年7月21日(土)12時46分配信
大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒が自殺した問題を受け、鈴木英敬知事は20日、いじめの実態を把握するため、県内全ての小中学校と高校の児童生徒に対し、8月上旬までにアンケートを行うと発表した。
調査は、児童生徒のまわりで起きているいじめの状況や、学校の取り組みが分かるような質問項目を設けて行う。今後、具体的な質問内容や調査方法を検討する。また、各学校が把握している全てのいじめや虐待の状況を県教委に報告するよう要請するという。鈴木知事は「いじめは決して許されない。学校はもとより、地域の大人が問題の重大性を認識して、兆候をいち早く把握し、対応してほしい」と緊急アピールを行った。【大野友嘉子】
〔三重版〕
7月21日朝刊
—–
県警が在校生に本格聴取、暴行裏付けへ 大津中2自殺
京都新聞 2012年7月21日(土)14時59分配信
大津市のマンションで昨年10月、中学2年の男子生徒=当時(13)=が飛び降り自殺し、いじめとの関連が指摘されている問題で、滋賀県警は21日から、亡くなった生徒が通っていた中学校の在校生を対象とする本格的な事情聴取を開始した。夏休み期間中の8月末までに生徒への聴取や現場検証を終え、いじめをしていたとされる同級生3人の立件の可否を判断する。
県警は、専従の捜査班を25人から40人態勢に増やし、これまでに学校や市教育委員会などから押収した全校アンケートの原本や、教師がつけた日誌などの資料を分析。すでに学校関係者や市教委幹部への聴取を順次進めている。
県警は今後、男子生徒と同学年だった約300人を中心に聴取を行う。目撃者が最も多いとされる暴行の裏付けを進めるとともに、全校アンケートで指摘のあった「恐喝されていた」「自殺の練習をさせられていた」など、暴行以外のいじめ被害についても事実確認を行う。
男子生徒の父親(47)は18日、暴行や窃盗、恐喝など六つの容疑で大津署に告訴し、同署が受理している。
——
大津・中2自殺:県教委、「いじめ」で対策本部設置へ /滋賀
毎日新聞 2012年7月21日(土)15時7分配信
県教委は20日、いじめを受けていた大津市立中学の2年男子生徒の自殺問題を受け、県庁内に今月設置した緊急対策チーム会議を対策本部に移行することを明らかにした。嘉田由紀子知事の意向も踏まえ、安田全男・県教育次長は「年度末までに成果を出したい」と述べた。
この問題では、嘉田知事が17日の定例記者会見で「年度末ぐらいまでかけて議論する、本当に大きな課題だ」と述べ、県教委に対策強化を改めて要請していた。県教委は当初2回で終えるとしていた市町との緊急対策会議も継続する意向で、今月末の次回会合で提案する方針。【姜弘修】
7月21日朝刊
—–
大津・中2自殺:市が「おわび」 19市町の教育長会議で /滋賀
毎日新聞 2012年7月21日(土)15時7分配信
大津市立中学のいじめ問題を受け、県教委は20日、県庁で19市町との教育長会議を開いた。この中で、大津市教委の沢村憲次教育長は「ご迷惑をかけ、心からおわびする。反省すべきは、最初から学校ではなく市教委主体で調査すべきだったこと。判断を誤った」と述べ、初期対応の問題点に自ら言及した。
会議では河原恵・県教育長が「いじめ根絶に全力で取り組み、一日も早く教育への信頼回復を果たしたい」とあいさつ。市町の教育長からは「内面に迫る対応には人的な支援が必要」といった意見が出た。また、嘉田知事らから教育委員会制度見直しの意見が出ていることに「不見識。反論すべき」との批判もあった。【姜弘修】
7月21日朝刊
—–
自殺4日前、同級生が暴行目撃「いじめと思った」 大津いじめ
産経新聞 2012年7月21日(土)15時20分配信
大津市で昨年10月、市立中学校2年の男子生徒=当時(13)=が飛び降り自殺した問題で、男子生徒と同級生だった3年生の男子生徒(14)が、産経新聞の取材に応じ、男子生徒が自殺した4日前に、加害生徒とされる同級生に殴られたり蹴られたりしているのを目撃し、「抵抗できない感じで、いじめと思った」と証言した。全校アンケートによると、昨年の夏休み以降、男子生徒への暴行が集中していた。
証言した男子生徒によると、自殺の4日前の10月7日の昼休みに学校の廊下で、加害生徒とされる同級生が、男子生徒の体を思いっきり殴ったり、蹴ったりし、「もっとかかってこいや」と声を上げていた。2人とも立ったままだったが、取材に応じた男子生徒は「同級生が完全に優位で、抵抗できない感じだった。いじめと思った」と証言。暴行の時間は2、3分だったが、別の生徒が仲裁に入ってようやく収まったという。
昨年10月7日は金曜日で、土、日曜日と10日の体育の日の3連休をはさんだ11日朝、男子生徒が自宅マンションで自殺しているのが見つかった。
同月17〜19日に学校が全校生徒859人に実施したアンケートでは、亡くなった男子生徒が「首を絞められていた」など、暴力を振るわれていたとされる回答が114件あった。「先生も見て見ぬふり」など、教員がいじめを黙認していたとの内容も多い。
証言した男子生徒は、「昨年9月には亡くなった男子生徒がズボンを下ろされているところも見た。ひどいと思った」と説明。しかし、全校アンケートには書かなかったといい、「どうせ学校はほったらかしにすると思った」と理由を明かした。
——
大津いじめ 夏休み中もスクールカウンセラー常駐 家庭訪問などで生徒をケア
産経新聞 2012年7月21日(土)15時25分配信
大津市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が昨年10月、自殺した問題で、滋賀県警が夏休み中に集中して同校の生徒から事情聴取する方針であることから、同県教委は20日、生徒の心のケアのため、同校に派遣しているスクールカウンセラーを21日以降の夏休み期間中も常駐させることを決めた。一方、大津市教委は同期間中、生徒の動揺を防ぐため教員が家庭訪問する。
学校側が実施した生徒アンケートに、男子生徒が「自殺の練習をさせられていた」との回答があったことが判明したことなどから今月11日から12日にかけて、同校には県教委から2人、市教委から1人の計3人のスクールカウンセラーが派遣された。
県教委は、県警が11日夜に学校を家宅捜索し、夏休み中に生徒らを事情聴取する方針を示したため、継続して生徒の心のケアに取り組む必要があると判断。当初、20日までの配置予定だったスクールカウンセラーを、夏休み期間中も1人常駐させることにした。
一方、市教委はスクールカウンセラーの配置を20日でやめたが、夏休み中の教員による家庭訪問を計画。また学校への爆破予告などのいたずらが相次いでいることから、部活動の時間を統一し、生徒らを集団登下校させることにした。
市教委の担当者は「夏休みを楽しみにしていた生徒の心理的ダメージが心配。教員にも、家庭訪問などを通じて夏休み中に生徒とかかわる時間を増やすよう指示している」と話した。
—–
いじめ事件「教師が警察力を利用すれば激減する」と識者指摘
NEWS ポストセブン 2012年7月21日(土)16時6分配信
滋賀県大津市の市立中学2年生が昨年10月に自殺した事件をめぐって、議論は百出の様相である。ノンフィクション作家・門田隆将氏がいじめ問題への対応策について指摘する。
* * *
世間を騒がしている大津のいじめ事件における「警察の動き」を国民はどう見ているだろうか。おそらく、多くが「いい加減にしろ」と思っているに違いない。
私は、大津警察署がとった行動にこそ、事件の本質が隠されているような気がしてならない。自殺した中学2年生(13)は、殴る蹴るはもちろんのこと、「自殺の練習」をさせられ、死んだハチを食べろと命令され、亡くなる前日にはマンションの自室も荒らされていた。
その父親が息子の死後、暴行の「被害届」を出しに大津署に行ったが、3度も「受理してもらえなかった」というのである。市民の生命と安全を守るべき警察が、死んだ息子の無念を胸に相談にやって来た父親を3度も“門前払い”にしているのである。
そこには同じ「人の親」としての思いやりや憐憫の情、洞察力……等々が全く窺えない。その神経は、異常というほかないだろう。しかし、私はそこにこそ、この事件のポイントがあると思う。
単に「いじめ」といっても、それは千差万別だ。中学生ともなれば、学校の先生を腕力で凌ぐ生徒などいくらでもいる。また、やくざの息子もいれば、平気で先生を脅すような親も少なくない。
そんな学校現場で、いじめや校内暴力を止めるためには、警察との連携が不可欠であることは自明だ。だが、肝心の警察が、そもそもそんなことに「理解」もなければ、「やる気」もないのである。
つまり、日本の警察には、いつまで経っても「学校のことは、学校で処理せよ」という頭しかない。私は、日本の警察の意識を変え、警察が行動しやすい体制さえつくれば、いじめや校内暴力をなくすのは、実はそれほど難しいことではない、と思っている。
つまり、警察力の「教育現場への介入」を積極的に押し進めることだ。いじめを見れば、まず教師が対策を話し合い、それでもダメなら、早い段階で「警察力を利用」することである。そのことが当たり前のごとくおこなわれるようになれば、ワルどもが「やりにくくなる」のは当然である。
そういう警察力の介入を積極的におこなう教育現場を社会が「非難する」のではなく、逆に「評価する」姿勢ができれば、いじめの被害者は激減するだろう。
子供たちの生命を守るためには、当然すぎるこういうことがこれまでできなかったのは、いつも浮世離れした“書生論”ばかり展開する新聞メディアに責任がある。
世の自称・人権派たちと組んで、新聞ジャーナリズムがそれを阻止したり、批判したりしなければ、命の助かる生徒がどれだけ増えるだろうか、と私は思う。いじめによる自殺者をなくすには、教育現場と新聞ジャーナリズムが“偽善”から脱却することが、まず第一なのである。
——
中2自殺の翌月、大津市教育長が豪へ視察旅行
読売新聞 2012年7月21日(土)17時46分配信
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺したとされる問題で、その翌月に同市の沢村憲次教育長がオーストラリアへ視察旅行に出かけたことが、批判を浴びている。
市教委による追加の全校アンケートで「葬式ごっこ」などの回答を得た2日後に出発していた。学校側の「問題なし」との報告をうのみにしたもので、市教委には、調査のずさんさが明らかになった今月になって抗議電話が殺到。市は近く設ける外部委員会で、市教委や学校の判断の経緯を調べる方針だ。
市教委などによると、沢村教育長は市長の代理で訪問団に参加し、団長として昨年11月6日から5日間、市と交流している豪州モスマン市を訪れた。
——
教育のあり方テーマに尾木さんら議論
TBS系(JNN) 2012年7月21日(土)18時19分配信
滋賀県大津市で男子中学生が自殺するなど、全国で「いじめ」問題が相次ぐ中、東京の法政大学で「教育」をテーマにシンポジウムが開かれ、教育評論家の尾木直樹さんらが教育のあり方について議論を行いました。
「子どもたちの幸せを願っていける、子ども目線に立てる教師が全国にいっぱいいたら、こんなことにならない」(教育評論家・尾木直樹さん)
法政大学で開かれた「教育」をテーマにしたシンポジウム。新たに設けられた教員志望者を育成するセンターのトップに就任した尾木さんは、教師が生徒と過ごす時間が少なく、子どもの目線に立てていないことがいじめに気づけない理由ではないかと述べました。その一方で、日本の教育委員会制度自体に問題があると指摘しました。
「先生がものが自由に言えて、自由な教材開発できて、自由に授業がやっていける、自由をどう保障するかが一番大事」(教育評論家・尾木直樹さん)
さらに、シンポジウムでは、教員の育成を担う大学のあり方についても議論が交わされました。(21日17:22)