教師「グラウンド100周しろ」で5人熱中症

教師「グラウンド100周しろ」で5人熱中症
スポーツ報知 2012年7月25日(水)8時4分配信

 栃木県高根沢町の町立北高根沢中学校で、女子バレーボール部顧問の40代の男性教諭が、女子生徒に「グラウンドを100周しろ」と命じて、生徒5人が熱中症になったことが24日、同校への取材で分かった。いずれも軽症だった。

 同校によると、教諭は「生徒の体力と精神力を鍛えたかった。罰ゲームのつもりでさせたのではない」と説明。学校側は22日に保護者を集めて謝罪し、教諭をバレーボール部の顧問から外した。町教育委員会からは口頭による厳重注意があり、教諭は謝意を示しているという。

 問題が起きたのは今月14日午前。県内の6校のバレー部が同校体育館に集まり、練習試合をしていた。10時半ごろ、北高根沢中が2セット目を終えると、教諭は12人の生徒にグラウンドを100周走るよう指示。指定されたコースはグラウンド脇のコンクリート部分で1周約200メートルある。

 約35分後、練習を見ていた保護者が、16周走った生徒の異変に気づいて走るのをやめさせた。その後次々と頭痛や吐き気、手足のしびれを訴える生徒が出て合計5人が中断。水分を補給させた。その他の7人は、昼食時間になって教諭がストップするまでの約1時間半の間、30周前後走り続けたという。実際に100周走らせることはなかった。

 中断した生徒5人は午後、病院で熱中症と診断され、点滴治療を受けてその日のうちに帰宅。当時の気温は28度前後だった。

 同校バレー部は、7月下旬に初戦を迎える全国中学総体県大会を控えている。同校の教頭は「行き過ぎた指導で、生徒と保護者に申し訳ない。再発防止に努めたい」と話した。

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