新津高生死亡:全校集会で状況説明 県教委、熱中症対策徹底を通知 /新潟
毎日新聞 2012年7月31日(火)11時9分配信
新潟市秋葉区の市道で県立新津高校の野球部員で1年生男子生徒(16)が部活動中に死亡したとみられる事故を受け、同校は30日朝、臨時の全校集会を開き、生徒約850人を集め、事故について説明するなど保護者、生徒への対応などに追われた。県教委は、各校に熱中症対策の徹底を通知した。秋葉署の30日の司法解剖の結果、熱中症の可能性が高いことが分かった。同署は今後、事故の経緯や学校側の対応に問題がなかったかなどを調べる方針。
秋葉署と同校によると、生徒は28日午後1時過ぎから、野球部の練習で約10キロのランニングをしていた。各自自分のペースで走り、折り返し地点に給水地点を設けていた。ランニングには監督ら顧問が車で帯同していたという。その後部員たちは同校に戻り、午後7時ごろに練習を終えた。だが一夜明けた29日朝、保護者から同校に連絡があるまで、生徒が行方不明になっているのを学校側は気がつかなかったという。
同校は30日朝、生徒約850人を集め全校集会を開いた。冒頭に黙とうした上で、生徒らに事故の経緯を説明したという。小林篤子校長は「原因についてしっかりと調べ、今後も生徒の安全、健康を守るよう再発防止を徹底したい」と話した。
県教委保健体育課は、今後も高温の天候が続くとして、県内の小中高校やスポーツ関係団体に対して「部活動の開始、終了時に児童生徒全員の健康状態の確認」「校地外でのランニングなどの危険箇所の把握や安全確保」を徹底するよう文書で通知した。また、開催中の全国高校総合体育大会(インターハイ)についても各開催市町村などに対し、同様の通知を出した。
一方、県高野連は30日、緊急理事会を開き、練習時の安全確保を徹底するよう加盟校に通知し、今後役員らが全加盟校の練習を視察することを決めた。【塚本恒】
7月31日朝刊