桜井のいじめ 被害生徒から聞き取りへ 県教委の検証 奈良
産経新聞 2012年8月8日(水)7時55分配信
■チーム初会合 学校の指導内容も調査
桜井市の市立中学2年の女子生徒(14)が同級生に蹴られるなどし、県警が傷害容疑で捜査しているいじめ問題で、県教委は7日、有識者らでつくる検証チームの初会合を開いた。被害を受けた女子生徒から聞き取りをするほか、学校の指導内容についても調査する方針を確認した。
初会合は冒頭を除いて非公開で、市教委から提出された資料をもとに、今回の問題が検証チームの委員に報告された。
県教委によると、委員からは「被害者の気持ちを酌みきれていないのでは」「学校の具体的な指導内容が分かりにくい」などとする意見が出された。
意見を踏まえ、県教委は、被害を受けた女子生徒や家族から直接事情を聞く方針を決めた。女子生徒の心情に配慮し、臨床心理士も同席させる。
女子生徒の学校の指導内容についても、市教委から提出された資料では不足とし、追加調査を要請。被害生徒と加害生徒の関係についても、小学校時代まで遡って調査し、これまでの学校現場の対応なども検証していく。
検証チームの座長に就任した森田洋司・大阪市立大名誉教授は「どの局面でいじめを防ぐことができたのか、対処に問題はなかったか検証する」とした。