いじめ相談:3倍以上に 被害や意見、過去の体験も−−県教委「あすなろダイヤル」 /奈良

いじめ相談:3倍以上に 被害や意見、過去の体験も−−県教委「あすなろダイヤル」 /奈良
毎日新聞 2012年8月12日(日)14時43分配信

 学校生活に関する悩みや相談を電話で受け付ける県教委の「あすなろダイヤル」について、いじめに関する7月の相談件数が前月の3倍以上に急増したことが分かった。大津市の中学で男子生徒が自殺した問題を受け、いじめへの関心が高まったのが要因とみられる。県教委は「いじめの端緒はどこにあるか分からない。ささいなことだと思っても相談を」と呼びかけている。
 県教委によると、7月にあすなろダイヤルに寄せられたいじめ関連相談は22件で6月の6件から急増。夏休みは例年件数が伸びないが、大津市の問題が大きく報道された7月上旬から相談が相次いだ。件数の多さは、いじめを苦にした自殺が社会問題化した06年度以来という。
 内訳は、実際にいじめの被害に遭っていると思われる当事者やその保護者からが6件。その他の16件は、大津市の問題に関する意見や、子供の学校生活を心配する声の他、過去のいじめ体験を語る人もいた。大半は成人だった。
 あすなろダイヤルは01年に県教委が開設。専門の相談員が24時間態勢で、児童・生徒、保護者や教員の相談を受け付けている。
 県教委の担当者は「教育に関する相談であれば、どのような内容でも聴く。特にいじめの場合は潜在化しやすいため、相談が問題を把握するきっかけになる可能性もあるので、丁寧に対応している」と話す。
 あすなろダイヤル(0744・34・5560)。メールで相談を受け付ける「悩み なら メール」([email protected])もある。【伊澤拓也】

8月12日朝刊

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