商品券など250万円授受 京大元教授、収賄容疑で再逮捕

商品券など250万円授受 京大元教授、収賄容疑で再逮捕
産経新聞 2012年8月22日(水)7時55分配信

 京都大大学院薬学研究科の元教授による汚職事件で、物品納入で便宜を図った見返りに約247万円の賄賂を受け取ったとして、東京地検特捜部は21日、収賄容疑で元教授の辻本豪三容疑者(59)を、贈賄容疑で医療機器販売会社「メド城取」(東京都世田谷区)社長の木口啓司容疑者(62)と同社元営業部長の上田真司容疑者(53)を再逮捕した。調べでは、辻本容疑者は京大への物品納入で便宜を図った謝礼などとして、木口容疑者らから平成19年11月下旬〜23年9月中旬までの間、計10回にわたり、新幹線の回数券計約137万円分を受領。20年5月下旬〜23年8月下旬までの間には、計10回にわたり、商品券計110万円分を受け取った疑いが持たれている。

 賄賂はメド城取側の経費として処理。主に上田容疑者が京大の研究室などで辻本容疑者に手渡していたという。特捜部は、辻本容疑者が贈賄側からほかにも金券などを受け取っていた可能性があるとみている。

 辻本容疑者は今年3月までの8年間に、計約4億9700万円の物品を同社に発注。大半が随意契約で、賄賂の見返りとして意図的に発注したとみられる。

 辻本容疑者は遺伝情報を製薬に応用する「ゲノム創薬」の世界的権威だった。

 再逮捕に先立ち、特捜部は21日、物品納入で便宜を図った見返りに海外旅行費など計約643万円の賄賂を受け取ったとして収賄罪で辻本容疑者を、贈賄罪で木口容疑者を起訴した。再逮捕容疑と合わせると、辻本容疑者の受領額は計約890万円となった。

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京大元教授が落札に便宜か 贈賄業者のみ応札
西日本新聞 2012年8月22日 08:28

 京大大学院薬学研究科 京都大大学院薬学研究科研究室への物品納入をめぐる汚職事件で、贈賄側の医療機器販売会社「メド城取」が2004〜09年に同科の一般競争入札で落札した高額機器は6件(計約2億3千万円)あり、全て単独の応札だったことが22日、京大への取材で分かった。

 東京地検特捜部は、収賄容疑で再逮捕した元教授の辻本豪三容疑者(59)がメド社に対し、確実に落札できるよう便宜を図った可能性もあるとみて調べている。

 京大によると、6件はゲノム(全遺伝情報)解析装置(約8千万円)など。辻本容疑者は少なくとも5件で、機器に必要な性能を決める「仕様策定委員会」の委員を務めていた。

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