加害生徒含め聞き取りも 大津中2自殺第三者委初会合

加害生徒含め聞き取りも 大津中2自殺第三者委初会合
京都新聞 2012年8月25日(土)23時39分配信

 大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺し、いじめとの関連が指摘されている問題で、再調査のために設けられた有識者による第三者委員会の初会合が25日、市役所で開かれた。委員らは必要に応じて加害側を含む生徒への聞き取りを行い、学校外の出来事についても調査し、再発防止を探っていく方針を示した。生徒の自殺から10カ月以上が経過し、本格的な再調査が始まった。
 冒頭、1分間の黙とうがささげられた後、越直美市長は「自殺の原因が何だったのか徹底的に議論し、真相解明してほしい」と遺族からの手紙を読み上げた。
 会議は非公開で行われ、委員長には市側が推薦した大阪弁護士会の横山巌弁護士、副委員長には遺族側が推薦した兵庫県弁護士会の渡部吉泰弁護士が選ばれた。経過報告した市教育委員会に対し、学校側の同級生や教師らへの聞き取り資料や生活指導記録などの提出を求めたという。段ボール10箱以上の資料を整理するために、調査員が必要となった。
 また、前日に委員を辞退した教授の後任については、新たに臨床心理士1人を補充するよう市側に要望。26日と9月17、20日の4回目までの会議日程を決めた。
 市側は12月上旬に最終報告をまとめてもらいたい考えで、委員らは出席可能な者だけで臨時に集まるなど、調査を急ぐ方針。
 遺族は自殺がいじめの原因として、市やいじめたとされる同級生らに計約7700万円の損害賠償を求め、大津地裁に提訴。市は当初の争う姿勢を一転させ、第三者委の結果を待って和解する意向を示している。

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