いじめ対策委:多久市が設置 早期解決へ、県内初 臨床心理士など5人程度 /佐賀

いじめ対策委:多久市が設置 早期解決へ、県内初 臨床心理士など5人程度 /佐賀
毎日新聞 2012年8月28日(火)12時36分配信

 多久市は27日、市内の小・中学校で起きたいじめの早期解決を図るため、対応策などを検討する「いじめ等問題行動対策委員会」を設置する条例案を9月議会に提出すると発表した。大津市の中学2年の男子生徒が自殺した問題を受けた措置。いじめ対策のこうした機関が設置されるのは県内で初めてという。【田中韻】
 市によると、委員会メンバーは各方面の専門的な見地から対策に取り組むため、弁護士▽学識経験者▽臨床心理士▽警察関係者−−など5人程度で構成。教育長や新たに選任される対策委員長が重大事案と判断したいじめについて開催するほか、年に1回の定例会合や必要に応じて意見交換会などを開く。
 市は委員報酬などを含む諸経費として25万円を9月議会に提案する一般会計補正予算案に計上する。
 市教委によると、これまでもいじめの実態を把握するため、小・中学校で定期的にアンケートを実施し、生徒の投函(とうかん)箱を設けている。教員らでつくる協議会で情報交換もしている。市内では09年に1件、08年に5件のいじめが確認されている。
 横尾俊彦市長は「事件があってから対応するのではなく、教育現場で速やかに問題を解決できるよう委員会を機能させたい」と話している。

8月28日朝刊

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