浦添市、事前周知なし 幼稚園教諭試験に「保育士」資格
琉球新報 2012年8月30日(木)10時20分配信
2012年度の浦添市の幼稚園教諭の採用試験受験資格に、事前の周知なく保育士資格が追加されたことに対し、浦添市内の幼稚園で働く臨時教諭ら関係者が強く反発している。臨時教諭や沖教組那覇支部のメンバーら約30人は29日、同市教育委員会を訪れ、保育士資格を持っていない受験希望者への救済措置と、保育士免許取得のために十分な告知期間を置くよう要請した。
同市は、国が幼保連携を進めていることや、那覇市などでも幼稚園教諭の採用に際し保育士資格を求めていることを踏まえ、7月6日の試験委員会で保育士資格を条件にすることを決定。同月30日に公表した募集要項で初めて告知した。
若干名の募集に対し、45人が応募、昨年度の70人を大きく下回った。試験は9月16日の予定だ。
2009年に幼稚園教諭と保育士の両資格を受験条件とした那覇市の場合、3年の周知期間を設けた。
要請の席上、同市の幼稚園で6年間臨時教諭として働いている女性は「仕事が終わった後、塾に通いながら採用試験の勉強を頑張ってきた。私の6年間は何だったのか。どうか救済措置をお願いしたい」と涙ながらに訴えた。
市の担当者は、救済措置について「即答はできない。関係機関と相談した後に方向性を見いだしたい」と答えるにとどまった。