校長自殺、調査結果公表 いじめ問題の因果関係不明 津市教委

校長自殺、調査結果公表 いじめ問題の因果関係不明 津市教委
産経新聞 2012年9月1日(土)7時55分配信

 津市の公立小学校の54歳の男性校長の自殺と校内のいじめ問題の関連を調べていた津市教委は調査結果を公表し「いじめ問題の因果関係は不明」と結論づけた。中湖喬・市教育委員長は「いじめ問題にも対応していたが、そのほか慣れない校長業務などに追われていた」と述べた。

 校長は7月15日の午後自宅を出て行方不明になり16日朝、市内の山林で遺体で見つかった。遺書はなく、県警は事件性はないとみている。校長は昨年度まで市内の別の小学校で教頭を務め、今年4月に全校約90人の小規模校に校長として昇任し着任していた。

 中野和代教育長は「いじめ問題は初期的な段階で解決方向だった」とし「特定の自殺原因は断定できなかった」と判断を示した。また、個人的にも「人間関係に悩むということもなかった」としている。

 校長はいじめ問題のほか、管理職業務、対外折衝、特別支援学級の設置などの対応にも追われていたことから、中野教育長は「まじめな性格でいろいろな課題を抱え込んでしまった可能性がある」との見方を述べた。今後、市教委は管理職に対し、チームプレーで課題に対応し、相談体制を充実する方針。

 調査は7月中旬から約1カ月に教職員16人、保護者62人、同僚の小中学校校長73人ら155人に聞き取りを実施。教職員会議録や、本人のパソコンの記録なども調べた。

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