知立市:「子ども条例案」提出 いじめ・虐待、相談窓口設置へ−−9月議会提案 /愛知

知立市:「子ども条例案」提出 いじめ・虐待、相談窓口設置へ−−9月議会提案 /愛知
毎日新聞 2012年9月5日(水)12時31分配信

 知立市は子どもの権利を保障し、いじめや虐待を防ぐため、6日開会の市議会9月定例会に「子ども条例案」を提出する。いじめや虐待を受けた子どもの相談と救済の窓口として「子どもの権利擁護委員会」を設けたり、子どもたちに条例の内容を周知させる授業を毎年小中学校などで行う。可決されれば10月1日から施行し、擁護委員会は来年4月に発足させる。
 擁護委員会は教育専門家や弁護士、社会福祉士、臨床心理士など5人で構成。子どもの権利侵害に関する相談や救済の申し立てを受け、権利回復の助言や支援、事実調査、関係者の調整を行う。必要な場合は権利侵害者に是正勧告や制度の改善を求め、市にも必要な措置を要請する。
 条例案は25条からなり、大人や市の責務などのほか、子どもの対象を18歳未満と規定。子どもが意見を表明したり、まちづくりに参加する機会として、子ども会議を開くことも定めている。
 知立市は子ども条例制定のため、10年に学識経験者らによる策定検討委員会と公募市民による検討市民協議会を設置。市民のアンケートやシンポジウム、中学生のワークショップなどを通し、意見を聞いてきた。
 林郁夫市長は「いじめや虐待を受けた子どもが両親や友人や教師にも相談できず、追い詰められるような事態だけは何としても防ぎたい。子どもが気軽に相談できる制度にするため、学校などでの周知を徹底させる」と話している。【安間教雄】

9月5日朝刊

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