<千葉中2自殺>息子いじめ「再調査を」、死後4年機に父
毎日新聞 2012年9月5日(水)2時32分配信
千葉県館山市で08年9月に自宅で自殺した中学2年の男子生徒(当時)の父親が、「自殺はいじめが原因」として市教育委員会に再調査を求めることが分かった。当時、学校は生徒へのアンケートを実施し、報告を受けた市教委は「からかいなどいじめにつながる事実はあったが、死に直接結びつく要因は分からなかった」と結論付けていた。父親はアンケート結果の開示や関係者への聴取などの再調査を求める。
男子生徒は08年9月10日、自宅2階で首をつって亡くなった。「もうこの世の中につかれました。どこにいくかわかりませんが、さがさないでください」との遺書を残していた。父親らによると、男子生徒は小学校時代からいじめを受けていた。本人の希望で中学は隣の学区を選んだが、所属していた部活動などでいじめを受けていたという。自殺後に、学校は1、2年生を対象にアンケートや聞き取りを実施したが、父親らには結論しか伝えていなかった。父親は「他の家族への影響を考えて黙っていたが、大津市の事例もあり、息子の死を無駄にしたくない」として4回目の命日を前に再調査を求めることにした。
市教委は「学校は遺族や残された生徒の心のケアなどに万全を尽くしてきた。今後も誠実に対応したい」としている。【中島章隆】