大津・中2自殺:県教委、「いじめ疑い」も調査 全公立校、早期対応・有効対策へ /滋賀

大津・中2自殺:県教委、「いじめ疑い」も調査 全公立校、早期対応・有効対策へ /滋賀
毎日新聞 2012年9月12日(水)14時42分配信

 昨年10月、同級生からいじめを受けていた大津市立中学2年の男子生徒が自殺した問題を受け、県教委は11日、全公立学校で「いじめの疑い」の調査を今年から始めたと発表した。文部科学省の児童生徒の問題行動に関する調査でいじめの認知件数が全国平均を大きく下回る状態が続き、県教委は「小さな事案が報告されていない可能性もある。疑いの段階で情報共有し、早期対応や有効な対策につなげたい」とする。【加藤明子】
 県教委は1月から、県内19市町教委を通じて小中学校329校に調査を指示し、4月から高校・特別支援学校でも調査している。各校から毎月、じゃれ合いや交友関係での悩み相談などに注目し、いじめの疑いのある事案を報告させ、教育委員会と連携して対応するよう指導している。
 1〜7月で疑いのある事案は計1344件。「自殺の練習をさせられていた」とのアンケート結果が報道された7月は226件で、前月比の1・3倍に増加した。県教委は「いじめの把握に努めるよう再度指導した結果、意識が高まったのだろう」と分析している。
 同日発表された昨年度の問題行動に関する調査で、県内の児童生徒1000人当たりのいじめ認知件数は1・37件(前年度比0・02ポイント増)で、全国平均5・38件(同0・55ポイント減)を大きく下回っていた。

9月12日朝刊

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