「いじめ情報」学校放置? 大津 自殺直後の教師メモ

「いじめ情報」学校放置? 大津 自殺直後の教師メモ
京都新聞 2012年9月20日(木)5時59分配信

 大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒が自殺した問題で、自殺直後、複数の生徒が「定規を割った」など男子生徒へのいじめを疑わせる情報を教師に伝えたにもかかわらず、放置された可能性が高いことが19日、市教育委員会への取材で分かった。
 市教委によると、学校が全校アンケートを行う4日前の昨年10月13日から14日にかけ、2年生約20人が教師約10人に情報を寄せていたことが、教師のメモから明らかになった。学校は内容を市教委に報告していなかった。
 うち4人の証言は「移動教室のときに荷物を持たされていた」「机の中の物を出して拾わせていた」「眼鏡を取って投げた」など、アンケートにも記述がない事案だった。当時、学校が4件について事実確認したかはわからないという。
 また「10月5日 会議 いじめの可能性」と書かれた市教委職員のメモが残っていたことも新たに判明。男子生徒への暴力をめぐり、昨年10月5日夜に担任ら13人の教師が集まり、うち3人がいじめを疑う意見を述べた協議について、電話で聞き取ったメモとみられる。聞き取りは同17日に行われたが、情報共有されなかった。
 滋賀県警に押収されていた資料のコピーを市教委が取り寄せた8月下旬以降、精査する中で明らかになった。

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