いじめ、知事直通で相談 県が新施策 メールなどで受け付け 和歌山
産経新聞 2012年9月22日(土)7時55分配信
全国各地でいじめによる自殺などの問題が相次ぐ中、県は21日、子供たちが直接、知事や教育長に悩みを打ち明けることのできる制度を設けた。家族や友達、教師らに相談できない子供の声をすくい上げるのが目的で、仁坂吉伸知事は「プライドなどから身近な人に言いたくない、というケースがあるかもしれない。(悩みや被害を)訴えるルートは多くあった方がいい」と話している。
県政に対する県民の要望をメールやファクス、手紙で受け付けていた「県政ポスト」制度を活用。今後、いじめ被害にあっている子供や保護者らからの声も積極的に受けるという。
県によると、ポストには現在、1日平均3通程度のメールや手紙が寄せられているという。仁坂知事は「私が全部読んでいる」と述べ、いじめの相談に関しても「直接意見を聞きたいと思っている。寄せられた声は、解決に全力をあげたい」としている。
また、西下博通・県教育長あてのいじめ相談専用メールアドレスも新設。西下教育長は「いじめで一人の子供の命も失ってはならない。子供たちの悩みや苦しみを受け止める体制を充実させたい」と話している。
さらに県と県教委は今後、いじめに関するアンケートを県内の公立、私立の小中高校の児童生徒全員を対象に実施するほか、教職員向けのいじめ対応マニュアルも作成。関係機関と協力しながら、総合的ないじめ対策に取り組む。
県知事あての手紙は〒640−8585(住所不要)県庁政策審議課「県政ポスト」係。メールはhttps://www.pref.wakayama.lg.jp/secure/teigen/teigen.html