女子中生が下級生に集団暴行、動画撮影も 和歌山・紀の川市、傷害で立件
産経新聞 2012年9月24日(月)20時41分配信
和歌山県紀の川市の市立中学校で今年3月、当時1年の女子生徒(14)が上級生らの女子グループ5人から学校外で集団暴行を受け、鼻を骨折するなどの大けがをしていたことが24日、分かった。暴行の様子を動画撮影した生徒もいたといい、女子生徒の母親はいじめによる被害と訴えている。
女子生徒は既に被害届を提出し、和歌山県警が傷害容疑などで捜査。5人のうち4人が家裁送致され、1人が児童相談所に通告された。学校側は「県警の捜査に任せる」との理由で、双方への事情聴取をしていなかったという。
学校などによると、事件は3月1日の放課後に発生。校内から連れ出された被害少女が近くの駐車場などでグループに取り囲まれ、5人のうち1人から殴る蹴るの暴行を受けた。暴行の様子が携帯電話で動画撮影されたが、今のところネットなどへの流出は確認されていない。
県警によると、加害者の生徒らは「生意気だった」などと動機を供述。5人のうち暴力を振るった1人は女子生徒に謝罪したが、ほかの4人は「手を出していない」と謝罪を拒否したという。
記者会見した女子生徒の母親は「何度求めても学校が動いてくれず、娘は精神的にぼろぼろになってしまった。学校はきちんと事実を把握し、加害者に謝罪させてほしい」と訴えた。
一方、学校側は「市のいじめ対策マニュアル通りに対応した。まだきちんとした状況がわかっておらず、家裁での審判が終わり次第、加害者の生徒に謝罪を促したい」としている。