性的虐待訴訟:男性側の上告棄却 女子生徒の損害賠償訴訟、2審判決確定 /石川
毎日新聞 2012年9月29日(土)15時59分配信
県内の元私立大准教授の米国人男性(53)から性的虐待を受けたとして、県内の中学3年の女子生徒(15)が損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(横田尤孝裁判長)は28日までに、男性の上告を棄却する決定を出した。決定は6日付で、女子生徒に330万円を支払うよう命じた2審の名古屋高裁金沢支部判決が確定した。
1審の金沢地裁は10年4月、わいせつ行為について「女子生徒の供述は重要な点で変遷しており、信用できない」として女子生徒の訴えを棄却。しかし、2審の名古屋高裁金沢支部は11年10月、「変遷は不合理と言えず、信用できる」と指摘し、女子生徒が逆転勝訴した。その後、男性が上告していた。
2審判決によると、当時小学生だった女子生徒は、当時大学の講師だった男性宅で外国語を習っていた05年秋〜07年春ごろ、体を触られるなどの性的虐待を受けた。
女子生徒は、「同じようなことが起こらないために、この判決になって良かった。心の傷は一生消えないが、忘れていきたい」とコメントを出した。【丹下友紀子】
9月29日朝刊