問題行動調査:県内いじめ認知300件、96件減 「解決済み」は73%、全国ワースト9位−−文科省11年度 /高知
毎日新聞 2012年9月30日(日)15時1分配信
◇国公私立校調査
文部科学省の公表した11年度児童生徒の問題行動調査結果で、県内の国公私立学校におけるいじめ認知件数は300件と前年度より96件減少した。一方、解決済みは219件と全体の73%で全国平均80・2%を下回り、都道府県別でも全国ワースト9位だった。
学校種別では小学校90件、中学校174件、高校35件、特別支援学校1件。このうち282件(前年度比82件減)のいじめが認知された公立学校への調査では「冷やかし・脅し・嫌なこと言う」などといったいじめの態様が各校で最も多く、それぞれ半数以上を占めた。
いじめ発見のきっかけは、小学校が「当該児童生徒の保護者から」の34・4%(同14・6ポイント増)で最多。中高は「本人から」が最多で、中学校31・2%(同1・7ポイント増)、高校52・9%(同13・5ポイント増)だった。前年度は小中で最多だった「学級担任による発見」は小学校28・9%(同10・8ポイント減)、中学校27・4%(5・1ポイント減)とそれぞれ30%を割り込んだ。
また暴力行為は国公立学校で683件(同37件増)。1000人あたりの発生件数は8・6件(同0・6ポイント増)で、07年度以来の全国ワースト2位となった。内訳は対教師暴力114件(同44件増)▽生徒間暴力324件(同28件減)▽対人暴力15件(同12件減)▽器物破損230件(同33件増)だった。さらに不登校児童生徒も806人(同14人増)と3年ぶりに800人を超え、1000人当たりの不登校児童生徒数は13・7人(同0・5ポイント増)と全国ワースト3位だった。
こうした結果を受け県教委は「児童生徒と教師間の信頼関係を高めることが、いじめや暴力行為の減少にもつながっていく。スクールカウンセラーなどとも引き続き連携を強めていき、指導に当たっていく」としている。【倉沢仁志】
9月30日朝刊