宮崎商高・女子柔道部体罰問題:部員のけが、県教委に届けず−−昨年8月 /宮崎
毎日新聞 2012年10月3日(水)17時15分配信
宮崎市の県立宮崎商業高で、女子柔道部顧問の男性教諭が部員に体罰を加えていたなどとして保護者らが県教委に懲戒免職処分の嘆願書を出している問題で、昨年8月に部員が鼓膜を破るけがをした際、学校側が県教委に報告してなかったことがわかった。
県立高校の管理運営規則は、生徒がけがをしたり、体罰があったりした場合、県教委への報告を義務付けている。
県教委や同校によると、教諭は昨年8月下旬、練習中に平手で当時1年の部員の耳をたたき、鼓膜が破れるけがをさせたが学校へ報告しなかった。10月24日に部員の保護者が「体罰が日常的に行われており、改善してほしい」と学校に申し入れ、学校側が生徒のけがを把握。しかし、保護者会から「校内で指導して解決してほしい」と要望があり、学校は県教委へ報告しなかったという。
教諭は今年9月にも別の部員にけがをさせ、19日に保護者が県教委に嘆願書を提出。学校はその2日後に昨年の件を報告した。
小東一生教頭は「昨年報告しなかったことで今回の事態になったとすれば、大変申し訳ない」と話している。【中村清雅】
10月3日朝刊