<品川いじめ自殺>調査対策委メンバーに男子生徒の遺族
毎日新聞 2012年10月16日(火)20時57分配信
東京都品川区で9月、区立中1年の男子生徒(12)が自殺した問題で、原因究明のために設置された調査対策委員会のメンバーに生徒の遺族が入っていることが16日、分かった。同級生へのアンケートなどから男子生徒がいじめを受けていたことが明らかになっているが、いじめが自殺につながったかどうかの事実認定に遺族が加わるのは極めて異例とみられる。
区教委の太田元指導課長によると、調査対策委は当初、区教委と中学の校長らで構成していたが、その後、遺族1人、学識経験者4人、都教委1人の計6人にしたという。学識経験者のうち1人は遺族が推薦した人物。区教委は事務局として参加している。
若月秀夫教育長は同日の区議会決算特別委員会で「当初のメンバー構成は緊急対応だった。ご遺族と推薦する学識経験者を加えることでより客観性、透明性を担保した」と説明した。学識経験者の名前などは非公表。当初10月中のとりまとめを目指していた報告書は、手順や報告の時期などを現在の調査対策委に委ねる方針という。
亡くなった生徒について区教委は、学年アンケートや面談の結果から、同級生5〜6人が暴力やからかいなどのいじめ行為をしていたと認めている。【稲田佳代】