秋田大、教授を諭旨退職・・・検査機器不正導入

秋田大、教授を諭旨退職・・・検査機器不正導入
2012年11月15日 読売新聞

 秋田大学医学部付属病院(秋田市)の中央検査部が検査機器を不正導入したとされる問題で、同大は14日、同学部医学系研究科のが、同機器を不正に導入した上、パワーハラスメント行為をしていたとして、茆原教授を諭旨退職の懲戒処分にすることを決めた。定例の教育研究評議会で、「大学の名誉を傷つけ、信用を失墜させた」として処分を決め、記者会見で発表した。

 同大で現職教授への諭旨退職処分の決定は初めて。茆原教授から28日までに異議申し立てがない場合、再度評議会を開き、処分を確定する。

 発表によると、茆原教授は、同病院の中央検査部長だった2008年、国費を財源とする貸付金で、貸し付け条件外の動物用実験機器などを導入した。この機器を含むシステム全体は、約4億5000万円だった。また、茆原教授は大学職員2人に対し、2年以上にわたって同僚の前で侮辱したほか、私用で外出する際に車で送迎させ、精神疾患にさせた、としている。

 茆原教授は「処分を厳粛に受け止めている」とのコメントを出し、同機器の不正導入について、「客観的事実に間違いはない。ただ、研究・発展に必要不可欠なもの」とした。パワハラ行為は「指導監督の行為で齟齬(そご)があり残念。事実認定の一部に争いがあり、異議申し立てを慎重に検討する」とした。

 同大は、不正導入で生じる違約金について、茆原教授への賠償請求も検討している。

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