愛荘の中学柔道部員死亡:賠償訴訟 秦荘中元顧問を初尋問−−地裁 /滋賀
毎日新聞 2012年12月5日(水)14時47分配信
09年7月に愛荘町立秦荘中で柔道部員の村川康嗣君(当時12歳)が、顧問の元講師(29)に技をかけられて翌月死亡した問題で、遺族が同町と元講師に計7500万円の損害賠償を求めた訴訟の第6回口頭弁論が4日、大津地裁(長谷部幸弥裁判長)であり、元講師への初尋問が行われた。
元講師は事故当日の康嗣君の様子について「普段とあまり変わらないと思った。(体調の変化に)気付いてやれなかった自分を反省している」と述べた。一方、遺族が主張する部員への日常的な暴力については「『もっと頑張れ』という気合付けでたたいたことはあるが、体罰とは思っていない」と主張した。秦荘中への赴任前に指導経験はなく、練習計画を作っていなかったという。
また、村川君の同級生で柔道部員だった男子生徒(16)の証人尋問もあり、男子生徒は部員への日常的な暴力があったとして、「怒られるのが怖くて、体調が悪くても言えなかった。休みたいと言える環境じゃなかったので事故が起きたと思う」と語った。【村瀬優子】
12月5日朝刊