<浜松・中2転落死>「自殺、背景にいじめ」三者委が報告書
毎日新聞 2012年12月19日(水)20時28分配信
浜松市中区で今年6月、自宅マンション屋上から同市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が転落死した問題で、いじめとの因果関係などを調べていた同市教委の「第三者による調査委員会」(委員長・岸田真穂弁護士)は19日、「背景にいじめがあった」とする調査報告書をまとめ、市教委に提出した。
報告書は亡くなった生徒が今年2月以降、塾や学校で何度も悪口を言われたり、自転車をけられるなどして「精神的苦痛を感じていた」とし、こうした行為は「いじめに該当する」とした。転落死については現場の状況などから「自殺と判断する」とし、「死の背景に、いじめを受けていたという状況があったと言わざるを得ない」と結論づけた。
記者会見した岸田委員長は「自殺は、いじめが直接の原因なのか」という質問に対し、「いじめが(亡くなったことの)直接的、間接的原因になったかどうかまでは我々には言えない。あくまで背景にあったということだ」と語った。
同委によると、報告書の内容を聞いた死亡した生徒の父親は「信頼していた学校の対応が私の期待とあまりに違ったので、真実が出てくるか心配だったが、ちゃんとしたものが出てきて安心した。ありがとうございます」と話していたという。【沢田均】