大津いじめ 同級生書類送検 県警、遺族に謝罪

大津いじめ 同級生書類送検 県警、遺族に謝罪
産経新聞 2012年12月28日(金)7時55分配信

 ■3回の被害届「受理すべきだった」

 大津市の市立中学2年の男子生徒=当時(13)=による自殺をめぐる同級生らの書類送検で、滋賀県警は27日、昨年、被害届を早急に受理しなかったことを親族に謝罪した。また、捜査を通じて教育現場で大事なことも多数明らかになったとし今後、市教育委員会や県教育委員会と連携することを強調した。

 県警はこの日の会見で、捜査幹部が「結果的に捜査開始の遅れによる支障はなかった」としたが、実際に事情聴取する過程では捜査員から「1年たったことで、記憶が曖昧になっている部分がある」との声もあった。当初、自殺した中学生の親から3回の被害届をうけながら、受付けなかったことについて、「被害者の気持ち痛みに寄り添って対応すべきだった。(市教委がいじめを認め、父親が3度目に提出に来た昨年)12月にも受理して捜査を始めるべきだった」と反省の言葉を続けた。

 また捜査幹部は近く、市教委や県教委に学校内のいじめや生徒間トラブルの対応などについて捜査中に得た教訓があったとし、市に提供することも明言した。

 これまで市の第三者調査委員会は県警に情報提供などで協力を求めていた。

 一方、自殺した中学生の父親も、「加害者を知ってから、その家に何度もいった。家の前に行くだけだったが…」と当初の無念さを振り返った。ただ、時間の経過とともに心境の変化があったといい、「彼らも元々はそういう子たちではなかったはず。13歳、14歳だったことを考えれば、反省して更生してほしい」と話した。

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