大津中2自殺の捜査資料提出 滋賀県警、県教委などに

大津中2自殺の捜査資料提出 滋賀県警、県教委などに
京都新聞 2012年12月29日(土)10時59分配信

 大津市で昨年10月に自殺した中学2年の男子生徒に対する暴行容疑などで同級生が書類送検などされた事件で、滋賀県警は28日、捜査過程で判明したいじめの背景などをまとめた資料を、県と市、両教育委員会に提出した。教育現場への捜査情報の提供は異例。越直美市長は同日、来年4月に新設する「いじめ対策推進室」に県警から職員の派遣を受けられるよう調整していく考えを明らかにした。
 県警によると書類はA4サイズで6ページ。再発防止の参考にしてもらおう、と在校生や教師らからの聞き取り、押収資料などから判明した内容を5項目にまとめた。容疑事実などには触れず、いじめの経緯や男子生徒が自殺に至るまでの背景を記載。捜査の段階で浮かんだ教育現場の課題も挙げているという。
 市の推進室は、市議会が来年の2月定例会で制定を目指しているいじめ防止条例案に沿って設けられ、情報の一元化や関係機関との連携を担う。市は市民部に置く方針。
 越市長は、警察に相談、通報する基準を今後検討した上で、「基準が有効に機能して今回のような事態に至らないようにしたい。警察の知識も必要になるので、人の派遣をお願いしたい」と述べた。

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