市教委聞き取りに顧問「強くするのに体罰必要」 桜宮高2自殺
産経新聞 2013年1月11日(金)21時39分配信
大阪市立桜宮高校(都島区)の男子バスケットボール部主将だった男子生徒=当時(17)=が昨年12月、男性顧問(47)の体罰翌日に自殺した問題で、顧問が「クラブを強くするために体罰は必要だが、彼には厳しすぎた」と市教委の聞き取りに答えていたことが11日、分かった。
市教委が同日、生徒の自殺後に1回だけ実施した昨年12月28日の聞き取りの詳細を明らかにした。市教委によると、顧問は約1時間の聞き取りの際、体罰の状況などについて、涙ぐみ、言葉を詰まらせながら答えた。年間を通じて体罰が常習化していたのかとの質問には、小さな声で「はい」と肯定したという。
市教委によると、顧問は「体罰で生徒が良い方向に向かう実感があった。自殺した生徒にもそうなってほしかった」と述べ、強いクラブにするための体罰については、「必要だと思う。どうしても指導が(生徒に)入らないときの最終的な方法」と回答。具体的には、迷いが見える選手に対し、「気合を入れ、選手の気持ちを発奮させるために手を上げた」という。
生徒が自殺した後でも、体罰が必要かとの問いには、体罰を否定する代わりに、「彼には厳しすぎたと思います」と話したという。
聞き取りに際し、顧問が持参したメモには「数年前の体育祭でバスケ部以外の生徒にも手を出したことがある」という趣旨の記載もあったが、内容について市教委側は聞き取りをしておらず、今後確認するとしている。