<多々良学園>校舎建設巡る訴訟で16億円賠償判決…山口
毎日新聞 2013年1月16日(水)22時51分配信
山口銀行などが「融資の際に受けた説明がうそで回収できなくなった」などとして山口県防府市の多々良学園高校(現高川学園高校)の元法人理事長や元理事らに総額約37億円の賠償を求めた訴訟で、山口地裁は16日、約16億円を支払うよう命じた。学園と関係が深い宗教法人「曹洞宗」(東京都)も賠償命令を受けたが、控訴する方針。
判決によると、元理事らは03〜05年「同窓生らからの寄付金で返済できる」などと説明。新校舎建設事業費として5金融機関から計約57億9000万円の融資を受けたが、05年、民事再生法が適用され、一部が回収不能になった。
山本善彦裁判長は「元理事らが返済困難であることを認識していたことは明らか」などと指摘。ただ、銀行側にも「資金計画について十分な説明を求める義務を尽くさず落ち度があった」とした。【井川加菜美】