文理開成高:存続 引き受け八洲学園、経理内容の調査開始 /千葉
毎日新聞 2013年1月23日(水)11時37分配信
私立文理開成高校(鴨川市)が、事実上、経営破綻した問題で、同校を運営してきた「村山学園」(同)と、新たに運営を支援、引き継ぐ形になる「八洲(やしま)学園」(横浜市)の両学校法人の関係者が22日、同校で記者会見し、同校の存続を正式に発表。2月5日に新入生の入学試験を実施し、3月には追加募集する方針も明らかにした。
村山学園の新理事長には、実際に村山学園を支援する八洲学園のグループ会社「学校運営機構」(東京都新宿区)の鈴木淳社長が就任した。鈴木氏は運営引き受けの理由について「150人の生徒の行き場がなくなることだけは避けたかった」と説明。村山学園の理事長だった中島宗一氏は引き続き、校長として学校運営に携わる。
一方、10年度末で総額約6億円あるとみられる負債について、八洲学園の和田公人代表は「現在の生徒数なら、単年度収支で黒字のはずで、採算が取れないのは校舎の改修のための借り入れだけではないはず」として、公認会計士らが経理内容の調査を開始したことを明らかにした。
2人の娘を同校に通わせ、学校の存続を願って街頭で署名活動を行ってきた保護者会の山田裕子会長は、会見を傍聴し、「(廃校という)最悪の事態が避けられて一安心」と涙ながらに話していた。【荻野公一】
1月23日朝刊