大阪・高2自殺:県教委、全公立学校を対象に体罰実態調査へ 防止マニュアル作成も /茨城
毎日新聞 2013年1月29日(火)12時47分配信
大阪市立桜宮高校バスケットボール部主将の男子生徒が顧問の教諭から体罰を受けた後に自殺した問題を受け、県教委は体罰問題に関する対応策をまとめた。県内の全ての公立学校を対象に体罰の実態調査を行うほか、体罰防止マニュアルを作成し、体罰の実態把握と未然防止に乗り出す。
県教委によると、調査の対象となるのは小・中・高校、中等教育学校、特別支援学校計904校。教職員だけでなく、児童・生徒や保護者にも調査を行う。具体的な方法については検討中という。
また、県内5カ所に設置されている「いじめ解消サポートセンター」を改組し、体罰に関する相談も受け付けられるようにする。来月中旬に公立中学、高校の部活動指導者を集めた研修会を緊急に開催するほか、筑波大と連携し、科学的な知識に基づくスポーツ指導法の研修なども行う。
25日には、体罰問題への県としての対応を話し合う教育委員協議会が県庁で行われた。福岡和子教育委員長は「教師による体罰は、いかなる場合においても行ってはならない」と強調。委員からは「暴力だけでなく、罵声を浴びせるなど精神的苦痛を与えることにも注意すべきだ」などの意見が出たという。
県教委によると、03年度からの過去10年間で、体罰による懲戒処分は▽停職2▽減給7▽戒告4−−の計13件。このほか訓告が54件あり、このうち24件は部活動での体罰という。県の小野寺俊教育長は同日の記者会見で「学校だけで対応できない体罰には警察と連携し、毅然(きぜん)とした態度でやっていく」と述べた。【鈴木敬子】
1月29日朝刊