日教組、教研集会開幕 「いじめ 境界はどこ」対応、解決策見いだせず

日教組、教研集会開幕 「いじめ 境界はどこ」対応、解決策見いだせず
産経新聞 2013年1月27日(日)7時55分配信

 日本教職員組合(日教組)の第62次教育研究全国集会(教研集会)が26日、全国の教職員約3千人を集め、佐賀県で始まった。今回は大津市の中2男子自殺で社会問題化したいじめ問題への取り組みについてリポートが複数提出され、議論されたが、解決策を見いだせない日教組教員たちの悩みも浮かび上がった。

 「いじめに遭った子の心は想像以上に前向きになるのが難しい。どうすればよかったのか」

 いじめをきっかけに不登校になった児童と向き合ったという岩手県の小学校の女性教諭は、こう報告した。この児童は一度は登校するようになったが、現在、また不登校になっているという。

 岡山県の小学校の男性教諭は、「分からないようにいじめる場合と、いじめと単なるトラブルの境界が分かりにくい場合がある」と、いじめを見つける難しさを吐露した。加害者の保護者への対応についても「どうしても子供の問題行動を伝えることが多くなり、聞く耳を持たなくなって信頼関係を築けなくなる」と話した。

 教研集会は28日まで行われ、東日本大震災で被災した地域の教育実践や授業例など700本以上のリポートが発表される。

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