大津いじめ自殺生徒、同級生に「死にたい」 学校は遺族に説明せず
スポーツ報知 2013年1月30日(水)7時4分配信
大津市で2011年10月にいじめを受けた市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、男子生徒が「死にたい」と同級生に相談していたことを学校側が自殺直後の調査で把握しながら公表していなかったことが29日、分かった。学校側は遺族にも説明していなかった。
市教育委員会によると、学校側は男子生徒が自殺した10月11日の6日後の17日から全校アンケートを実施したことを公表したが、実際は自殺翌日から3日間、在校生約20人に聞き取り調査を実施していた。内容を記録したメモに、校内での暴行などいじめ情報のほか、男子生徒から塾で相談を受けた同級生の証言もあり「俺、死にたいわ」と言われたことや「『死ぬなよ』『分からへん』という応答の繰り返し」という記述があった。時期は自殺の前月とみられる。また、10月17日の職員会議で聞き取り調査の報告を受け、校長が「いじめがあったとしたら、彼の行動の一因であったことは否定できない」「我々に非があったことを認めざるをえない」と発言していたことも記されていた。
市教委の松田哲男教育部長は「ご遺族への丁寧な説明に欠け、初期対応のまずさを反省している」と話した。
滋賀県警が昨年7月に押収した学校の内部資料にメモがあり、判明。市が設置した外部有識者による第三者調査委員会にも提出されており、三者委は31日に越直美市長に報告書を提出する。