体罰:氷見の小・中2教諭が 市教委、匿名連絡受け判明 /富山
毎日新聞 2013年2月7日(木)15時40分配信
氷見市教委は6日、同市内の小学校と中学校で、男性教諭計2人が児童や生徒計2人を素手でたたくなどの体罰があったことを明らかにした。いずれも匿名の連絡を受けた市教委が当該校に問い合わせて、判明した。男性教諭に対してそれぞれの校長が口頭で注意したが、市教委はさらに詳しく報告するよう求める方針。【大森治幸】
市教委によると、1月下旬、市教委に対し、匿名の電話で当該校の男性教諭が児童や生徒をたたいたとした上で「子どもや保護者の間で、体罰ではないかという情報がある」との通報があった。
通報を受けた市教委は2校に事実関係の確認を指示。その結果、小学校では昨年12月、授業中に教諭が児童1人の頭をげんこつでたたいたことが判明。児童にけがはなかった。教諭は児童が約束を破ったためたたいたと説明。また、ほかの児童の中には「自分もされるのが怖い」と話している子もいるという。
一方、中学校では昨年、運動部の部活動中、男性教諭が生徒1人を素手でたたいたという。しかし、たたいた理由など詳細な状況について、市教委はまだ把握できていないという。
市教委は学校から報告を受けた当初、たたかれた児童や生徒、その保護者から抗議がなかったことから、重大な事案ではないと認識。事後の対応は各学校に任せたという。
しかし、2月6日の発表後、市教委は報道各社からの問い合わせが相次いだことなどから、「体罰は絶対にあってはならないことなので、今後二度と起こらないようにしたい」とコメントし、実態についてさらに詳しい報告を求めることにした。
県教委は大阪市立桜宮高の男子バスケットボール部の顧問から体罰を受けていた生徒が自殺した問題を受け、体罰に関するアンケート調査を県内の公立学校で実施する予定。今回の件に関して氷見市教委からは報告はなかったという。県教職員課は「体罰があれば基本的には県教委にも報告をすることになっている」としたうえで、氷見市教委から事案の概要だけでなく、いつ把握したのかなどについても調査する方針。
2月7日朝刊