御所中の体罰:男子バスケ部の体罰知る顧問、報告せず 目撃2教諭も「指導できなかった」 /奈良

御所中の体罰:男子バスケ部の体罰知る顧問、報告せず 目撃2教諭も「指導できなかった」 /奈良
毎日新聞 2013年2月8日(金)15時33分配信

 御所市立御所中学校の男子バスケットボール部を巡る、顧問で監督の男性講師(28)による体罰問題で、もう一人の顧問が体罰を知りながら、学校に報告をしていなかったことが7日、市教委などへの取材で分かった。この他に2人の教諭が監督の体罰現場を見ていたことも判明。この2人は市教委などに「何も指導できなかった」「後になって悔やんでいた」と説明しているという。
 男子バスケ部は顧問2人体制で、体罰をした監督と生徒のケアなどを担当する男性教諭(28)の2人。
 男性教諭が体罰について保護者の自宅まで行って説明し、親から抗議もあったが、その後も繰り返されていた。男性教諭は体罰を注意しなかったという。
 監督は指導の一環として、「あきらめるなと再三注意したが聞かなかった」として平手で数発たたいていたという。部員の中には「十発以上たたかれた」と話したり、「体罰を受けるのも見るのも嫌だ」と昨年9月に退部した2年生も。「唇を切るけがをして帰宅した」と訴える保護者もいたという。
 田中祥元校長は「とんでもないことが行われていた。行き過ぎた指導は体罰。絶対禁止を教職員に徹底し、体罰のない学校に取り組んでいきたい」と話している。
 市教委は同校に7日からスクールカウンセラーを1人増員し、生徒の心のケアにあたる。同校は8日には保護者説明会を開く予定。【山本和良】
2月8日朝刊

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする