八戸工生自殺:損賠訴訟 両親と県が和解へ−−地裁勧告 /青森
毎日新聞 2013年2月9日(土)11時8分配信
八戸市の県立八戸工業高で07年、1年の男子生徒(当時16歳)がラグビー部内でのいじめなどが原因で自殺したとして、両親が県を相手取り約700万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が8日、青森地裁であった。浦野真美子裁判長は和解を勧告し、原告被告双方が受け入れた。和解協議は3月25日。
この日の証人尋問では、原告側は当時の同級生2人などを証人に、部員に無視されるなどのいじめを苦にしていたと証言。顧問教諭に繰り返し慰留され、「部をやめさせてもらえない」とこぼしていたと述べた。一方、被告側は、ラグビー部顧問教諭と当時の担任教諭を証人に、いじめなどを否定した。
訴状によると、生徒は07年4月に入学しラグビー部に入ったが、ミーティングに参加させてもらえなかったり、部員にボールをぶつけられたりした。5月に顧問教諭に退部を告げたが、「やめるなら退学しろ」などと言われ、睡眠障害やうつ症状が出て、10月に自ら命を絶ったとしている。【宮城裕也】
2月9日朝刊