教諭が上級生に指示してたたかせたか
NHKニュース 2013年3月5日 18時31分
愛知県立豊川工業高校の陸上部の監督を務める男性教諭が体罰を繰り返していた問題で、県の教育委員会の調査に、複数の生徒が「教諭が上級生に指示して下級生をたたかせていた」と話していることが分かりました。
男性教諭は「たたけという指示はしていない」と話しているということで、教育委員会が事実関係を調査しています。
この問題は、豊川工業高校の陸上部の監督を務める50歳の男性教諭が、去年4月以降、部員に体罰を繰り返していたもので、愛知県教育委員会が調査を行っています。この調査に対し複数の生徒が、「練習についていけない部員がいると、教諭が上級生に『たたいてでも気合を入れろ』などと指示し、たたかせることがたびたびあった」などと話していることが、教育委員会などへの取材で分かりました。関係者によりますと、複数の上級生が下級生の顔を平手でたたいていたということで、その後、「たたかされるのは嫌だ」と漏らす生徒もいたということです。
男性教諭は、NHKの取材に対し学校を通じて、「上級生が手本になるよう行動するように指導していたが、たたけとは指示していないし、たたいた場面も見ていない」としています。
愛知県教育委員会は、「生徒の証言は切実なもので、重く受け止めている。事実だとすれば不適切な指導だ」として、近く男性教諭から直接、話を聞くなど調査を進めることにしています。
部員の保護者の1人は、「教諭の指示には逆らえない雰囲気があったと聞いている。たたかれた子どもはもちろんだが、たたくよう強要された上級生もかわいそうだ」と話しています。