いじめ裁判、海老名市が和解勧告を受け入れ/神奈川
カナロコ 2013年3月18日(月)23時0分配信
海老名市立海老名中学校に通っていた元生徒の少年(17)らが2012年4月、同級生からのいじめで不登校となり、転校を余儀なくされたとして市や県、加害生徒の9家族に約800万円の損害賠償を求めた訴訟で、市は18日、横浜地裁の和解勧告を受け入れると発表した。
市によると、少年は運動障害や軽い言語障害がある。08年4月に同校に入学したが、1学期後半から歩き方や話し方をからかわれるなどのいじめを受け、09年5月から不登校になり、同10月に転校したと主張している。
市に示された和解勧告は(1)少年に対し、障害の特性を捉えた耐えがたい出来事が生じたことを認め、重く受け止める(2)和解金として400万円を支払う(3)事実の経過や少年らの主張を真摯(しんし)に受け止め、いじめ問題への取り組みを強化し、いじめを許さない学校づくりを誠実に実現することを確約する−など。いじめの有無については触れていないが、市教委はいじめが一部あったことは認めている。
内野優市長は「子ども同士のことであり、双方とも傷つく恐れがあるため、早期解決を図った」と話した。25日に市議会本会議へ和解に関する議案を提出、議決を受けて29日に同地裁に対して和解勧告受け入れを表明する。