教員・教育制度あり方検討会議:5月めど行動計画、提言案まとめる−−県教委 /長野

教員・教育制度あり方検討会議:5月めど行動計画、提言案まとめる−−県教委 /長野
毎日新聞 2013年3月22日(金)11時20分配信

 教員不祥事の再発防止策を検討する「教員の資質向上・教育制度あり方検討会議」は、最終会合を開き提言案をまとめた。不祥事を巡る教員や校長の責任の厳格化や、新たな研修体系の構築が柱。県教委は5月ごろまでに提言に基づく行動計画をまとめる。
 会議は昨年7月に設置。倫理向上▽採用・人事▽評価▽研修の4専門部会で検討した。
 提言案は学校現場の課題として(1)校長のリーダーシップが発揮されない(2)過去に不祥事を起こした教員について引き継ぎが不十分(3)能力評価が全員同一で理解を得られない−−などを挙げ、約60項目の改善策などを掲げた。
 倫理向上の分野では、わいせつ行為や体罰などへの厳罰化の検討を求めた。また、学校設置者である市町村教委と、人事権を持つ県教委で権限が分かれる小中学校について「市町村の意向を把握し、人事権の市町村教委への移譲について検討すべきだ」と明記した。
 会議の赤羽貞幸座長(信州大副学長)は「教員の置かれている状況は大変厳しくなっている。信頼回復に向け、今後の実施状況が問われるだろう」と述べた。【小田中大】
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 ◆検討会議の主な提言◆
 【倫理向上】
▽わいせつ行為や体罰をした教職員に対しての厳罰化。
▽不祥事を発見した場合に、相談できるよう、外部組織を含めた通報・相談窓口の整備。
▽保護者や地域住民などを含めたコンプライアンス委員会を市町村教委に設置。
 【採用・人事】
▽人間性を見極めるための面接方法の研究。
▽不祥事内容などについて、異動時に校長・教委間で確実に引き継ぐ。
▽市町村教委への人事権委譲を検討する。
 【評価】
▽児童生徒や保護者による教員や校長への評価を実施し、教員評価の客観性や透明性を担保する資料として活用する。
 【研修】
▽13年度に県教員研修体系作成会議を設置、新たな研修体系を作成する。
▽懲戒処分を受けた教員への研修プログラムを構築、実施。
3月22日朝刊

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