体罰放置で前校長、教頭を停職処分 教員総入れ替えは見送り 桜宮高2自殺
産経新聞 2013年3月26日(火)20時36分配信
大阪市立桜宮高校のバスケットボール部主将の男子生徒が昨年12月、顧問の男性教諭=懲戒免職=から体罰を受けた後に自殺した問題で、大阪市教委は26日、生徒への体罰を未然に防げなかったとして佐藤芳弘前校長(59)=2月に更迭=を停職1カ月、岡山典史前教頭(55)を停職10日の懲戒処分にしたと発表した。処分は同日付。管理職の監督責任をめぐり、免職に次ぐ停職処分が下されるのは異例。
一方、市教委は同校の4月1日付発令の教員人事の規模についても発表。橋下徹市長が求めていた教員の総入れ替えについては見送られ、41人中13人を転任させる。うち保健体育科の教員については、11人中5人が異動する。
市教委によると、佐藤前校長は平成24年4月から同校長に就任したが、同校内で恒常的にあった暴力行為を一切把握せず、改善する措置もとらず放置。また、教員による生徒への体罰や暴力行為を調査するよう教員から進言されていたが、対応を取らなかった。さらに、以前に体罰で停職処分を受けたバレーボール部顧問が昨年11月に再び体罰を再発させた際、市教委に報告せず適切な対処を怠った。岡山教頭も佐藤前校長と同様、教頭に就任した20年4月以降、暴力行為を把握せず、改善措置を取らなかったなどとしている。