女子生徒のいじめ記述 学校が公表せず 和歌山の中1自殺未遂でアンケート
産経新聞 2013年3月26日(火)14時51分配信
和歌山県田辺市立中で、1年の男子生徒(13)が昨年12月に自殺を図り、寝たきりの状態になっている問題で、全校生徒を対象に学校が行ったアンケートに別の女子生徒が「いじめを受けた」と記載していたことが26日、分かった。学校側はアンケート結果などについて説明する記者会見を行っていたが、女子生徒のいじめについては明らかにしていなかった。田辺市教委は「(学校は)男子生徒の件とは関係ないとして公表しなかった」と釈明。近く設置する第三者委員会で「公表しなかったことの是非も審議する」としている。
学校側は、男子生徒の自殺未遂を受け、2月13日に全校生徒対象のアンケートを実施。同月26日に校長らが記者会見し、アンケート結果や昨年10月ごろに男子生徒へのいじめを確認したことなどを説明していた。
関係者によると、アンケートには、今月同校を卒業した女子生徒がいじめを受けていたと記載があったという。女子生徒は「クラブでいじめられ続け死のうと思って線路に入り、泣き崩れた」「教師に訴えても『誤解かもしれない』などと逃げるばかりだった」などと、自身のいじめ体験や学校の対応を批判する内容をつづっていたという。
学校側は公表しなかったことを認め、男子生徒の保護者に謝罪。「隠すつもりではなかった」などと説明したという。