兵庫高2自殺 虫呼ばわり…「いじめも自殺の一因」 第三者機関が報告書

兵庫高2自殺 虫呼ばわり…「いじめも自殺の一因」 第三者機関が報告書
産経新聞 2013年3月29日(金)12時5分配信

 兵庫県川西市で昨年9月、自殺した県立高校2年の男子生徒=当時(17)=がいじめを受けていた問題で、同市の第三者機関「川西市子どもの人権オンブズパーソン」は28日、「いじめも含めた環境が自殺の原因になった可能性は極めて高いと考えられる」などとした調査報告書をまとめ、遺族、高校、兵庫県教委に提出した。

 報告書では、生徒がクラスに居場所を持っておらず、同級生から「虫」と呼ばれるなどのいじめを繰り返し受けることで、孤立感を強め、追いつめられていったと指摘。高校内での人間関係などが自殺の原因になった可能性が高いとしている。高校は自殺の予兆に対する感度が十分でなく、生徒と信頼関係も築けていなかったとした。

 オンブズパーソンは昨年9月、生徒の両親の調査申し立てを受け、両親や教職員への聞き取りを行うなどして調査した。高校側が拒んだため生徒への聞き取りはできなかったという。

 生徒の母親は「いじめの内容だけでなく、背景も報告してもらって感謝している」と話した。高校側は「しっかり内容を確認して今後の取り組みに生かしたい」としている。

 この問題では高校側も第三者委員会を設置し、いじめと自殺との関連などを調査している。

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