網野高体罰:部活の閉鎖性示唆 府教委「他の教職員意見できず」 /京都

網野高体罰:部活の閉鎖性示唆 府教委「他の教職員意見できず」 /京都
毎日新聞 2013年4月5日(金)16時20分配信

 レスリングの強豪、府立網野高(京丹後市)の体罰問題。顧問の男性教諭(41)の懲戒処分に合わせ府教委が4日公開した報告書は「優れた実績を上げてきた指導者に対し、他の教職員が意見をする環境になかった」などと、背景に部活の閉鎖性があったとする見方を示した。
 調査は府教委職員7人で実施。生徒や保護者、関係教職員ら約30人に聞き取りし、体罰を疑われた12件の情報について事実関係を調べた。
 その結果、「練習中に平手打ちした」「長時間にわたりブリッジをさせた」など7件を体罰と認定。一方、「練習中に棒でマットをたたくなど威圧的な態度をとった」など3件を、体罰ではないが行き過ぎた指導と判断した。2件は体罰も行き過ぎた指導も確認されなかった。
 平手打ちをされても「体罰と受け止めていない」という生徒もあったが、こうした例も報告書は体罰と認定。そのうえで「信頼関係があれば体罰も容認されると思い込み、独善的に指導していた」と顧問を批判している。
 小田垣勉・府教委教育長は「厳しい指導と体罰は厳格に違うことを各校に徹底したい」と話した。【榊原雅晴】
4月5日朝刊

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする