給食費200万円も不明
沖縄タイムス 2013年4月16日(火)10時8分配信
【浦添】浦添市内の中学校で、30代女性の元臨時職員が生徒から集めた教材費を使い込んでいた問題で、同職員が管理していた給食費が給食センターに支払われず、新たに約200万円が使途不明になっていることが15日、浦添市教育委員会の会見で判明した。
不明となっている給食費は、同職員が同中学校に勤務した2009年4月から12年3月までの3年の間、保護者から集めた144件にのぼり、総額は約200万3千円。同職員は使い込みを否定しているという。
一方、会見では、業者への未払いが発覚した教材費約604万8千円のうち、約380万円については同職員が着服したことを認めたとしたが、残る約220万円については、いまだに使途不明としている。
教材費の工面については、校長と教頭が同職員に将来的な弁済を約束させた上で200万円ずつ肩代わりし、さらに校長が無償で約130万円、同職員が約70万円準備して支払ったという。
津波清教育長は浦添市役所内での会見で「多大な不安を与えた」として謝罪。昨年7月の事件把握から公表まで約9カ月かかった理由について「着服なのか調べるのに時間がかかった」と説明、意図的に隠したことを否定した。
校長と教頭による肩代わりについて、津波教育長は「2人の判断。市教委としてコメントする立場にない」と発言。給食費も含め、警察の対応を待つ考えを強調した。
当時の校長も出席し、「業者への支払い責任を果たし、新年度の学校活動を無事にスタートさせたかった」「職員が生活に困窮している様子だった。追い詰めたくなかった」と肩代わりの理由を説明した。
元臨時職員は、会計の責任を負う教頭が半年近く休職することもあり、会計管理を代行していたという。
浦添市議会は16日、津波教育長を教育委員として再任するかどうか審議する予定になっている。