(朝鮮日報日本語版) 国立大教授、市庁職員らが親北サイトで活動
朝鮮日報日本語版 4月25日(木)11時2分配信
親北朝鮮サイトに加わり、北朝鮮の主張を広める利敵活動を行ったとして、韓国公安当局がサイトのメンバー11人に対する捜査を進めていることが24日までに分かった。捜査対象には市庁勤務の公務員、国立大教授、インターネットメディアの記者も含まれており、国家保安法違反で起訴された前歴がある人物もいるという。公安当局はメンバーらが親北朝鮮サイトに加わり、北朝鮮の主張を韓国国内のインターネットメディア、インターネットの掲示板、ブログなどに転載していたとみている。
公安当局は今月16日、国際ハッカー集団「アノニマス」が親北朝鮮サイト「白頭−漢拏」をハッキングして公開した韓国国内のサイト加入者のリストに基づき、メンバーらの利敵活動について調べている。公安関係者は「『白頭−漢拏』は在中朝鮮人総連合会が中国にサーバーを置いて運営している代表的な親北朝鮮サイトだ。『白頭−漢拏』に加入した韓国国内の会員80人のうち、11人が利敵活動を行ったと把握している」と述べた。
公安当局によると、市庁勤務のA氏(53)は、ある北朝鮮支持サイトに利敵傾向の文章を350件余り書き込んだ。A氏は昨年、北朝鮮を称賛したとして、国家保安法違反の罪で起訴された。地方の国立大教授B氏(60)もA氏が活動していた北朝鮮支持サイトと2011年に閉鎖された親北朝鮮のインターネット掲示板で活動していた。公安関係者は「B氏は自分のブログにも北朝鮮を支持する内容の文章を掲載していた」と話した。
インターネットメディアの記者C氏(52)は、北朝鮮を支持する内容の記事を複数回作成した。今月4日にはブログに北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記をたたえる歌の楽譜を掲載した。「この地で夜が更ける時」と題した歌には「祖国の運命と人民のために夜を徹する金正恩同志はいつお休みになるのか」といった表現が登場する。
公安当局の捜査対象者の一部は、アクセスが禁止されている北朝鮮のウェブサイトにも加入して活動していたことが判明している。
マーケティング研究所代表のD氏(33)は、北朝鮮の韓国向け宣伝サイト「わが民族同士」に加入して活動していた。D氏は10年に北朝鮮を支持するサイトを開設したとして、国家保安法違反の罪で起訴されている。「白頭−漢拏」「わが民族同士」などに加入して活動したソフトウエア会社社員のE氏(45)は、インターネット掲示板に約500回にわたり、利敵傾向の文章を掲載していた。E氏は今月14日「北朝鮮、目標の位置も知らずに核攻撃脅迫」と題する米ワシントン・ポストの記事について「私が北朝鮮の立場で考えれば、ビンタを食らわせたくなるような言動だった」と書き込んだ。
公安関係者は「捜査線に浮上した11人のうち2人は北朝鮮支持のインターネット掲示板『民族統一を望む人々』に加入して活動していたことが分かった」と述べた。同サイトは映画監督の沈昇輔(シム・スンボ)氏(52)が運営していたもので、沈氏は北朝鮮を称賛する利敵コンテンツを大量に掲載したとして、検察の取り調べを受けている。