中国で、学校の制服から発がん性物質検出、着用中止へ
マイナビニュース 2013年5月1日(水)12時10分配信
上海の小中学校の制服から発がん性物質が検出され、生徒26,400人が「制服を着ないように」と指導された。
●24,600人の生徒に影響
上海市質量技術監督局が実施した品質検査で、市内の学校制服から検出されたのは、特定芳香族アミンという発がん性物質。これを受け、小中学校21校、約24,600人の生徒たちに対し、「制服を着ないように」という警告が出された。
●「ペンキみたいなにおいがした」と言う生徒も
特定芳香族アミンは、プラスチック製品、染料、薬品、殺虫剤を作るのに用いられる物質。飲み込んだり吸い込んだりすると有害で、皮膚からも吸収される。
ある16歳の生徒は「新しく買った制服は、塗り立てのペンキみたいな、すごくイヤなにおいがしていた。値段が安すぎると思ったけど、道理で質が悪いわけだ」と、話す。
●両親の間に、不安広がる可能性
食品そのほかの製品に関する安全問題は、中国では珍しい話ではない。ただ、今回は子供たちの健康に、大きな影響を与えうる問題とあって、両親を含む国民の間で不安が高まるだろう、とBBC(British Broadcasting Corporation, 英国放送協会)は報じている。
問題の制服は、上海市の衣類製造業者’”Shanghai Ouxia”社が製造したもの。同社は年間約15,000着の制服を販売しているが、英テレグラフ紙によると、海外での販売はない模様。
[マイナビニュース]