杏林大、関与否定の報告書=森口氏のiPS虚偽発表

杏林大、関与否定の報告書=森口氏のiPS虚偽発表
時事通信 2013年5月16日(木)19時24分配信

 森口尚史氏が人工多能性幹細胞(iPS細胞)を心筋細胞に変え世界初の移植手術を行ったと虚偽発表した問題で、論文の共著者にされた講師が所属する杏林大医学部は16日、虚偽発表への関与を改めて否定する調査委員会の報告書を発表した。
 報告書によると、杏林大医学部の上村隆元・講師は1997年に研修会で森口氏と知り合い、2006年ごろまで共同研究を行っていた。上村講師が杏林大に勤務した04年以降の共同研究のうち、上村講師が主体となった研究の内容に問題はなく、厚生労働省と文部科学省の補助金も規定に従い処理されたとしている。
 調査委は森口氏に再三出席を求めたが実現しなかった。昨年11月、森口氏は電話で「問題となった論文の件では、事前に上村氏に内容を確認いただきたかったが連絡できなかった。大変申し訳ない」と説明したという。
 森口氏は昨年10月の虚偽発表当時、東京大医学部付属病院特任研究員だったが、懲戒解雇された。

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