内部告発の教員反論 県立大入試不正採点疑惑で調査委全面否定 岡山

内部告発の教員反論 県立大入試不正採点疑惑で調査委全面否定 岡山
産経新聞 2013年5月28日(火)7時55分配信

 ■「第三者の証言反映されず」

 岡山県立大(総社市)入試の点数不正操作疑惑で、大学設置の調査委が27日、最終報告書で内容を全面否定したのを受け、内部告発をした教員側はこれに反論、平行線をたどった。

 この疑惑は平成23年の同大デザイン学部造形デザイン学科の入試で、受験生1人の点数を教授らが不正操作し、不合格にしたとの内部告発が発端。

 調査委の板野次郎弁護士と同大の阿部淳二副理事長が会見。採点委員の教授ら16人から聞き取りしたり、実際のデッサン作品などを調べたりした結果、告発にあった受験生はおらず、採点の手順で点数操作はなく、成績操作の提案があったことを裏付ける証言もなかったなどと否定した。

 これに対し、告発教員の代理人を務める水谷賢弁護士は同日の会見で、「第三者の証言などがあると調査委に伝えたが、最終報告書には反映されていない」と反論。さらに、採点委員の1人が「(同学科の前身の)ビジュアルデザイン学科では(点数操作が)あった」などと発言した録音テープがあり、その存在を調査委にアピールしたのに採用されなかったと主張。大学側は「あったような印象もある」とした。

 また、調査委メンバー4人中3人が大学関係者であり、調査期間も約2カ月と短いと指摘した。

 大学側は告発教員について「今後1カ月の間に(処分も含め)規約にのっとり適切に対応する」としており、懲戒など処分が行われれば教員側は法的手続きも検討するとしている。

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