<北照高校>スキー部監督、体罰 道調査に「ない」と報告
毎日新聞 2013年6月5日(水)21時23分配信
北海道小樽市の北照高校(小玉智校長)は5日、同校スキー部監督だった男性教諭(35)が昨年12月25日、遠征先の韓国で酒を飲んだ上で1年生の男子部員2人を平手でたたいたり、蹴ったりしていたと発表した。同校は道の体罰調査に、「体罰は無かった」と虚偽報告していた。男性教諭は今年5月20日に依願退職した。
5日に記者会見した小玉校長らによると、男性教諭は懇親会で酒を飲んだ後、宿舎に戻った際、懇親会であいさつをしなかったとして、2人に体罰を加えた。2人にけがは無かったが、1人は体罰が原因で今年2月11日まで学校を休んだ。
学校側は2月8日に体罰の情報を把握。調査の結果、男性教諭が3月6日に事実関係を認めたという。同校は5月7日に新たな監督を採用。体罰を受けた生徒は現在は登校し、部活動にも参加しているという。
道学事課は2012年度の体罰状況について、報告を3回求めていたが、同校は4月の調査で今回の体罰を報告したものの、5月9日の最終報告では「体罰は無い」と回答していた。理由について、小玉校長は「生徒の立場や保護者の意見を考慮した。隠蔽(いんぺい)ではない」と釈明。「客観的な事実だけを捉えて報告すべきだった。解釈が甘かったと言われれば、謝るしかない」と述べた。
同校スキー部は、スキージャンプの五輪金メダリストの船木和喜さんや、アルペンの岡部哲也さん、皆川賢太郎さんらを輩出した名門。教諭は10年から監督を務めていた。【坂本太郎】