大津市立中で校内事故、生徒に後遺症

大津市立中で校内事故、生徒に後遺症
京都新聞 2013年6月10日(月)23時19分配信

 大津市教育委員会は10日、市立中で生徒が体育大会の準備中、倒れてきた長机でけがをし、脳脊髄液漏出症などになった校内事故があった、と発表した。市教委は弁護士らでつくる検証チームを設け、事故の検証を行うとしている。
 市教委によると、昨年10月、当時中学1年の女子生徒が、体育館のステージ上に立てかけてあった長机を教諭の指示で運びだそうとした際、3台が倒れてグランドピアノとの間に体を挟まれた。生徒は病院には行かずそのまま作業を続け、翌日の体育大会も参加した。
 その後、首の痛み、視力や握力の低下などの症状があらわれ、学校にもほとんど通えない状態となった。今年4月中旬、脳脊髄液漏出症や脊椎症などと診断されて手術を受け、現在は車いすで通学しているという。
 設置される検証チームは、市教委学校安全推進室内に設け、事故当時の学校の判断や市教委の対応などについて調査し、今年中に報告書をまとめる。
 市教委はまた、本年度に入り、市内の小学5年男児と中学2年男子生徒が給食時間中や休み時間に、頭を負傷する事故が起きていたことも明らかにした。
 市教委は7日付で、校内で危険が疑われる場所の点検や、事故が起きた際の適切な救護措置を求める文書を、市内55の小中学校に送った。学校安全推進室は「今後は、事故防止対策に万全を期し、適切な救護を講じていきたい」としている。

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