<大阪市>公募校長が着任3カ月で退職
毎日新聞 2013年6月25日(火)20時49分配信
大阪市初の公募校長として民間から4月に着任した市立南港緑小学校(住之江区、152人)の千葉貴樹校長(38)が、「経験やスキルを生かせる学校でなかった」として25日付で退職した。公募校長制は橋下徹市長の肝煎りで導入。市教委は今春、民間から11人を採用し、来春は公募する約70人のうち35人を民間から採用する計画だ。
千葉校長は同日、記者会見し、「英語教育やグローバル人材の育成をやりたいと伝えたが、赴任したのは違う課題のある学校だった」と話し、配置や給与などへの不満を退職理由に挙げた。さらに、「具体的にどういう方向に教育を進めていきたくて、公募校長に何をやってほしいのかというビジョンが全く見えない」と市教委を批判した。着任3カ月で退職したことで招いた混乱への認識を問われると、「謝罪するつもりはない。何も不祥事は起こしていないし、地域とももめていない」と述べた。
千葉校長は、外資系証券会社勤務などを経て、公募校長に採用された。退職願は5月28日付で提出していたという。市教委は、今月26日付で同校に新校長を着任させる。【林由紀子】